新型コロナウイルスの影響で学校が休校となりました。
仕事や家事・育児に奮闘するママさん、パパさんにとっても大変ですが、何より学校に行けない子供たちも大変です。
不規則な生活習慣が続いたり、時間を持て余したり、好きなことばかりしてしまい学力が低下したりと、親としては心配ごとが山積みですよね。
そこで今回は休校中の子供たちの過ごし方についてまとめてみました。
題して
自分で目標を決めて、計画を立てる訓練をすることで、生活リズムの安定や勉強・遊びなど日常生活を計画的にメリハリを持って過ごすことができます。
加えて、自分で時間や行動をコントロールできるタイムマネジメントスキルを身に付けることで、将来、親元を離れたり、仕事をする際にも、必ず必要となる力です。
小学生4人を含む6人の子を持つ6児パパが実践する「子供にとって有効な休校中の過ごし方」をお伝えします。
*この記事は2020年3月19日にアップしたものです。
3つの「休校の捉え方」

仕事や家事・育児があるのに、子供たちが家で過ごすなんて、どうしよう・・・仕事や家事・育児があるのに、子供たちが家で過ごすなんて、どうしよう
思わずそう嘆きたくもなりますよね。
子供が家にいることで、家事も心配も家計にも多くの負担があるかもしれません。
けれど『ピンチこそチャンス』です。
休校の捉え方を改めて前向きに考えましょう。
感染のリスク軽減
休校の意味は、大切な我が子が新型コロナウイルスの感染拡大の可能性を軽減させるための大切な措置。
新型コロナウイルス感染症~厚生労働省Q&Aを分かりやすく解説【感染様式と感染予防編】の中にもある「閉鎖空間」と「近距離での人との会話や接触」の集団感染が起こりやすい2つの条件が学校にはあります。
こうした感染のリスクを避けられていると考えましょう。
子供と過ごす時間
普段は、日中の長い時間、学校に行く子供たちと過ごすことができない分、捉え方を変えれば、今回の休校はより多くの時間、子供と関われる大切な時間となります。
一緒におしゃべりをしたり、悩みを聞いてあげたり、勉強を教えたり、親と子が密な時間を過ごせるチャンスです。
子供の自立心を育む
学校は集団生活の場所です。
集団の中の決められた規律やカリキュラムを守って過ごします。
けれど家で過ごす場合はどうでしょう?
勉強したり、遊んだり、起きる時間・寝る時間など、「どのように過ごすか」は、ある程度子供たちが自分で判断したり選択することがあります。
そうした意味では普段学校では経験できない自立心を育むチャンスと言えます。
休校中の子供の家での過ごし方
とはいえ、子供に何の働きかけもせず、家での過ごし方を子供に委ねていては、一日中テレビを見たり、ゲームをしたり、遊んだり、ただ時間が過ぎていくだけになってしまうことも・・・。
自宅待機となる今の時間だからこそ、できることがあります。
それが目的を持って計画的に過ごすこと。
それは今の時期だけでなく、春休み・夏休み・冬休みなど長期の休みの期間や、あるいは日常の自宅での過ごし方にも関わりがあります。
自立心=タイムマネジメスキルを育てる
私たち大人は何か行動する時、短期的にも長期的にも自然と目的に向けて頭の中で計画を立てて行動します。
言い換えれば、それは日常生活の中で自然とタイムマネジメントをしているということです。
「やるべき目標を達成するために、時間を有効活用するスキル」
タイムマネジメントはビジネスシーンでは必須のスキルです。
この力は子供たちの将来の為にとても大切な力になります。
<タイムマネジメントが子供の将来に必要となる具体例>
受験に向けて計画を立てて勉強する
やりたいことがあってもリスクを考えて行動する
計画的・効率的に仕事をする
子供たちが成長し、自分で判断・選択をして行動する時に「目標に向けて計画的に効率よく進められる方法をイメージすること」や「リスク(危険)を考えて行動すること」は、子供たちの日常生活や将来の進路の中でとても重要なことなのです。
どうやってタイムマネジメントスキルを身につけるの?
タイムマネジメントのスキルは「時間や自分の行動を計画・管理する経験」を積んで身に付いていきます。
けれど、頭の中でイメージして計画を立てる大人と違い、子供の場合は(年齢にもよりますが)、まずは計画を目に見える形にすることが良いでしょう。
計画を目に見える形にするメリットは4つあります。
②忘れない
③できたこと・できなかったことが確認できる
④親も確認できる
表や図を使って子供が計画するスケジュールを書き出したり、低年齢の子供であればイラストなどを使って、自分が立てた計画を目に見える形にします。
自分の計画を目に見える形にすることで、子供にとって分かりやすく、また親にとっても計画通りに行動ができたかどうかの振り返りや確認ができます。
ただし、この時、目的を見失ってはいけません。
ガチガチに計画通りの行動をさせることが目的ではなく、自分で考えて行動することでタイムマネジメントスキルを身に付けることが本来の目的です。
一日を終える頃、子供と一緒に振り返って、できたところは誉めてあげて、できなかったところは理由を考えたり修正するなどして、次の新たな行動につながるようサポートしてあげることが大切です。
計画を立てる時の注意点は?
タイムマネジメントスキルを身に付けることは、子供の自立心の成長でもあります。
そして自立心を育むためには、自尊心(自分を尊重する心)を大切にすることが必要不可欠です。
子供と一緒に計画を立てる時の主な注意点が4つあります。
②子供の考えを頭から否定しない
③子供にとってデメリットのあることは軌道修正する
④子供がやる気や楽しみに感じられるような計画を一緒に立てる
決して親が「これをしなさい」「あれをしなさい」と指示するのではなく、子供に主体性を持たせて、目的や計画を立てることが大切です。
しかし、この時、「やりたいこと」と「やるべきこと」を整理することが大切です。
子供の希望や考えを聞きながら、どちらにも偏らないように、時に親がアドバイスをしてあげましょう。
親子で一緒に旅行の計画を立てるように子供がワクワクしたり楽しみながら計画を立てることが大切です。
実際に子供たちとタイムマネジメントしてみた
6児パパファミリー紹介

みんな集まって!!せっかくの休みの時間だから、みんなでどんな風に過ごすか考えようか☆
「何かをさせられる」という警戒心を子供に持たれないよう、『これから楽しいことを考えるよ』という雰囲気をかもしだしながら、子供に呼びかける(→これを『釣り』という…笑)

何するの?

まず時間について、みんなで考えたいと思うんだ。これを見てくれる??

何コレ??子供とか大人とかおじいちゃんがいる~

これは人の人生の時間だよ。例えば、お兄ちゃんは今12歳だよね。もしもお兄ちゃんが72歳のおじいちゃんになるまでの人生だとしたら、残りは60年間あるよね。

おじいちゃんになるまで、たくさん時間がある~

みんなはまだ子供で、これから60年間あると思ったら、長~い時間があるように思うけど、60年を秒にして、1秒ずつ減っていくストップウォッチが頭の中にあるとしたら、どうだろう?
クイズ形式で時計の計算を子供と一緒にしながら、秒数を確認して、実際に1秒ずつ減っていくタイマーを見せる

え~どんどん時間がなくなっちゃう~

そうだよね。なんだか焦るよね。だから人生は長いように感じるけど、何も考えずに過ごすと、あっという間に過ぎていってしまうんだ。
人生の時間が限られていることを、やんわりと伝える

でもね、焦る必要はないんだよ。人生の1秒1秒を大切にするために、目標や計画を立てて、1秒1秒の時間を大事に過ごせば、楽しい時間が過ごせたり、夢を叶えることだってできるんだ。
人生の1秒1秒の時間を一生懸命生きることの大切さを伝える

そっか。じゃあ遊びをやめて、勉強をいっぱいした方がいいってこと?

勉強をすることも大切だけど、遊ぶことも同じくらい大切なことだよ。大事なことは「やりたいこと」ばっかりするんじゃなくて、「やらないといけないこと」もバランス良く考えてすることが大事なんだよ。

でもゲームをやり始めたら、楽しいから止められないしなぁ。

そうだよね。楽しいことは、ずっとしてたいよね。そこで今回の「めあて」は、『お休みの期間や、自分が将来やりたいことについて、みんなで計画を立てること』です。
「めあて」など学校の授業で使われているフレーズを挟むことで、これから何かをすることに興味を引かせる

ここに真っ白な紙を用意したから、みんなが考える『お休みの期間や、自分が将来やりたいことについての計画』を書いてみよう。
子供の年齢や個性によっては、様式を作ってあげることも必要ですが、できるなら子供の発想に任せた短期的な計画を立ててもらう

どうやって書けばいいか、わからないよ~
とはいえ、何もない状態では分かりづらいので、2点だけヒントを。
①線文図で大まかな予定を書く
②細かなスケジュールを書く

じゃあ、みんなで書いてみようか。
<実際に6児パパキッズが書いた短期目標>
12歳の長男
勉強と、今ハマっている「フォートナイト」というオンラインゲームの目標・具体的な計画内容を立てていました♪
11歳の長女の計画
学習内容・将来の夢であるパン屋さん・YouTubeやゲームの3つの項目の分けて、女の子らしく可愛くデコレーションした計画を立てていました。
9歳の次女
イラストを交えながら自分が必要だと思うことを囲みに分けて、大まかな計画を立てていました。
7歳の三女
ほぼお姉ちゃんのパクリですが(笑い)、自分なりに可愛くアレンジしながら一生懸命計画を立てました。
年齢、想像力、表現力、「やりたいこと・やるべきこと」など、子供によって様々にアレンジして個性が現れますよね。
この時、やはり楽しみながら、現実的な計画を立てるということが大切になります。
そして、休校~春休みの短期目標だけでなく、自分が漠然的であっても、『将来こんな風になりたいな』と思うことを長期目標として、紙の裏面に書いてもらいました。
11歳の長女が書いた長期目標
一番大切なことは、何か行動する時には、目標を決め、それに向けて自分で計画を立てて行動できる力を身に付けること。
その訓練を何度も何度も繰り返すことで、子供の自立心やタイムマネジメントスキルが育まれ、学校の長期休みの期間や親が不在の時も、自分で考えて行動する習慣が身に着くことができます。
そしてこの力は、子供の将来の為にも、とても大切な力になります。
新型コロナウイルスの影響で休校と言うピンチにある今だからこそ、家庭教育の中で子供がタイムマネジメントスキルを身に付けられるというチャンスに変えて、この不遇の時を乗り越えていきましょう☆
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