安倍晋三首相は14日の自民党臨時役員会で、新型コロナウイルス特別措置法に基づき47都道府県に発令した緊急事態宣言に関して、関東の1都3県、関西の2府1県、そして北海道を除く39県について、緊急事態宣言を解除することを発表しました。
まだまだ感染や生活への不安を抱える中で、緊急事態宣言の解除が発表された会見は、一体どのような内容だったのでしょう??
今回は安倍首相が発表した緊急事態宣言の解除の会見での内容を、わかりやすく項目ごとにまとめた上で、緊急事態宣言の解除の要件や、引き続き感染予防する為の施策、私たちの生活に大きな関わりのある休業要請の緩和や学校の再開についての最新情報をまとめてみました。
安倍首相の会見の要点まとめ
緊急事態宣言が解除された地域
解除に至るまで
感染状況と解除の関連
医療体制について
解除されない地域について
事業活動について
解除された地域の皆さんに3つのお願い
解除された地域では、もはや外出自粛はお願いしない。けれど、最初は人との面会は避ける、電話で済むものは済ませるなど、人との接触をできる限り減らす努力は続け、解除された地域の中でも、県をまたいだ移動については、少なくとも今月中は、可能な限り控えてもらいたい。
オフィスの仕事については、この1か月でテレワークが普及した。時差通勤などの取組も、混雑を避ける上で有効であり、この前向きな変化を今後も継続してもらいたい。
こまめな手洗いはもとより、常に人と人の距離を十分に取り、密集は避ける。外出するときは必ずマスクを着用し、他の人との密接はできるだけ避ける。屋内より屋外で、密閉は避ける。新しい生活様式も参考に、3つの密を生活のあらゆる場面で避け、特に3つの密が濃厚な形で重なる夜の繁華街の接待を伴う飲食店、バーやナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスへの出入りは、今後とも控えてもらいたい。
経済支援について
具体的な経済施策
1日8,000円余りが上限となっていた助成額を、世界で最も手厚いレベルの1日1万5,000円まで特例的に引き上げる。
世界経済について
中小・小規模事業者に向けて
この1週間だけで8万件余りの中小企業・個人事業主に、合計1,000億円を超える現金を給付し、月末の資金繰りを乗り越える為に、実質無利子、元本返済最大5年据置きの融資を実行していく。
自治体に向けて
医療整備について
治療薬について
予断を許さない未来
国民一丸となった功績
最後に・・・
長期にわたって生活の制約の多い暮らしが続く中で大きなストレスもたまっておられると思います。ただ、私たちのこれまでの取組は確実に成果を上げています。今、また感染拡大を予防しながら、同時に社会経済活動を本格的に回復させていく。新たな日常をつくり上げるという極めて困難なチャレンジに踏み出します。しかし、このチャレンジも国民の皆様の御協力があれば、必ず乗り越えることができる。私はそう確信しております。
39県の緊急事態宣言の解除
緊急事態宣言が解除されなかった地域
<緊急事態宣言が解除されず5月31日までとしている宣言を維持する地域>
<主な理由>
緊急事態宣言が解除された地域
<5月14日をもって緊急事態宣言が解除された地域>
<理由>
解除の要件
政府は次の要件を緊急事態宣言解除の判断要件にしています。
(1)感染状況
直近1週間の新規感染者数が前の週を下回り、新規感染者数の合計が人口10万人あたり0.5人を下回ることを指標
(2)医療提供体制
「重症者数の減少や、患者の急増に対応できる体制を確保できているか」
「PCR検査などの検査を迅速に実施できる体制が整っているか」がなどの医療提供体制が基準の目安
(3)感染の再拡大防止のための監視体制
これら、3つを踏まえ総合的に判断しながら、感染拡大する恐れが小さい地域を対象から外していき、感染防止対策をとったうえで段階的に社会経済活動を再開させる見込み。
基本的対処方針の改定
3区分の選別
政府の専門家会議は新型コロナウイルスの感染状況に応じて各都道府県を以下の2項目を追加した3区分に区分した対策を進めることを示しました。
(画像:東京新聞)
「特定警戒」
宣言の対象となっている地域で、人との接触八割減や出勤者数7割減が求められる。累積感染者数や感染経路が分からない患者の割合が、対象となるかどうかの判断材料となる。
「感染拡大注意」
特定警戒の半分程度の新規感染者数などで該当するかを判断する方向で、都道府県境をまたぐ不要不急の移動や、3密を避けるなど在宅勤務を推進を求め、クラスター発生や三密の恐れがあるイベントは自粛を要請する
「感染観察」
他区分の地域への不要不急となる移動を避け、イベントは参加者100人以下、収容人数が50%以下の実施を容認する。
*「感染拡大注意」と「感染観察」は各地の知事が判断する
休業要請緩和
39県の緊急事態宣言の解除を受けて、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため店舗や遊興施設などに休業を要請していた45都道府県(*岡山、徳島は当初から休業要請していない)のうち21県が休業の全面解除を表明しています。
各自治体で様々な動きがある中で、今わかっている情報をまとめると以下になります(5月15日時点)
・宮城や香川などは既に要請を取りやめている。
・福井や佐賀などは16日以降、解除に踏み切る。
・劇場、スポーツジムや接客を伴う飲食店などを除いて要請を取り下げる一部解除は、北海道や茨城、大阪など18道府県に上った。
・店舗などへの休業要請に関し、大阪は独自の基準「大阪モデル」を策定した。
休業要請の緩和については、今後、各自治体で独自の判断・施策を行っていくかと思うので、注目していきたいと思います。
休校の解除
39県の緊急事態宣言の解除を踏まえ、13府県が休校期間を短縮して再開を前倒し、21県は短縮しない方針であると共同通信が報じています。
(画像:東京新聞)
<休校措置を短縮し、学校再開を早める地域>
・山形は当初、6月8日から再開するとしていたが、5月18日から授業時間数を減らして再開する予定。
・五月末まで休校としていた三重も再開を5月18日に前倒しする予定。
・大阪は5月末までとしていた休校を短縮するとしているが、「いつ再開できるかは分からず、具体的な回答が困難」としている。
<休校措置を短縮しない地域>
・特定警戒都道府県となっている千葉、神奈川、兵庫などが含まれる。
・宣言解除の対象ではあるが、群馬、岐阜、岡山、熊本は5月末まで引き続き休校とする。
<既に学校再開している地域>
・青森、岩手、秋田、鳥取、佐賀、長崎、大分、鹿児島の八県は既に学校を再開。
<その他>
・特定警戒都道府県のうち北海道が「どちらとも言えない」、東京が「未定」としている。
・京都は休業要請の段階的緩和を受け、一部で25日から再開し、その他は6月1日からの再開を想定し、段階的に活動を実施するとしている。
・愛知は県独自の判断で宣言の一部解除前の13日、5月末としていた休校期間を一週間短縮し、25日から授業を再開すると発表している。
文部科学省の調査では、5月11日時点で休校している全国の小中高校などのうち96%が6月1日までに学校活動を順次再開する見通しとなっています。
夏休みの短縮
39県の緊急事態宣言の解除を踏まえ、休校による学習の遅れを取り戻すため、26府県が夏休みを短縮することを、共同通信が報じています。
<夏休みを短縮する方針を示した地域>
・宮城、福井、京都、香川など。
・埼玉は7月21日から8月31日までだった夏休みを8月1日から24日まで。
・沖縄は8月1日から10日までに短縮。
・他にも、奈良や長崎などが夏休み期間のうち10日程度を授業日とする方針。
<夏休みを短縮しない方針を示した地域>
・秋田や富山、山口など7県。
・東京や愛知は「各学校で判断」
・長野、岡山、熊本、大分は「検討中」
・岐阜は学校再開のガイドラインを作成して、7月から翌年の2月まで月1回、土曜授業を行うのに加え、週1回は1日7時間授業を実施する
・広島や沖縄は学校行事の縮小も検討している。
・鳥取は「できるだけ早く、全高校で何らかのオンライン学習ができるようにする」として自宅などでのオンライン学習を活用する方針。
まとめ
新型コロナウイルスが世界を震撼させる中、国民一丸となって感染予防に努め、政府や専門家、あるいは医療従事者や”人の暮らしを支える人々”の力によって、39県の緊急事態宣言が解除されることになりました。
一人一人の存在の尊さに敬意を抱くとともに、この苦境を機に、新たな生活様式や働き方、あるいは人の価値観までも変わる機会となる大きな影響がありました。
とはいえ、まだまだ終息したわけではなく、一人一人が十分な警戒を怠れば、1週間後の未来は予断を許さない状況であることには変わりありません。
休業要請や休校の緩和など、私たちの生活に大きな関わりがある情勢だからこそ、感染予防に努めながら、今後の動向について注目していきたいと思います。
STAY HOME
自宅で過ごすことが、自身や他者の感染拡大を防ぐ最も有効な対策です。
とはいえ

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